フォロワーさんの素晴らしいイーグル誕生日漫画から勝手に派生(捏造)した小話。
「その綺麗な顔と声でセックスとか言うなよ・・・」
直球で夜のお誘いをかけたイーグルに、呆れと恥じらいが入り混じったような、何とも複雑そうな表情を浮かべたジェオから、そんな言葉が返ってきた。
「そう言われても、僕も成人男性なので・・・」
だって早くジェオが欲しい。そう思いながらも、イーグルは恋人のささやかな主張に応えようと暫し考え、じゃあ、と視線を上げた。
「ジェオと、えっちしたいです」
何の衒いもない、「お腹空きました」くらいの普通の顔で放たれた言葉に、ジェオは今度こそ顔を覆って天を仰いだ。その口からは「あ゛〜〜〜〜〜」と唸りとも呻きともつかない声が漏れている。
「これも駄目ですか・・・」
困ったな、とでも言いたげに思案顔に戻るイーグルに、ジェオは「そうじゃねぇよ・・・」と天を仰いだまま、心底疲れたような声で答えた。
身長差的に仕方ないとはいえ、これ以上ないほど整った綺麗な顔で上目遣いにセックスだのエッチだのと言われる身になって欲しい、と思う。主に理性と下半身に。
「俺の理性が吹き飛んだら翌日困るのはお前なんだぞ」
「おや、僕の副官はそう簡単に我を失うような男ではないと思ってましたが」
「このやろ」
おどけたように返されて、ジェオは目の前の上官の腕をぐいと引くと、その身体に乗り上げる格好でベッドに押し倒した。大の男二人ぶんの体重を受け止めた分厚いマットレスが、ぼふん、と音を立てて小さく揺れる。
「純情な男心を弄ぶんじゃねぇ」
「心外ですね、全部本心なのに」
くすくすと笑いながら、それに、とイーグルは己を拘束する腕の中からどうにか頭を抜け出させ、新緑を思わせる瞳に視線を合わせると艷やかに笑って言った。
「困らせてくれても、いいんですよ」